スクールカウンセラーによるいじめ防止の啓発について〈令和2年第1回 県議会定例会〉 | もちづき 聖子 立憲民主党 神奈川県議会議員(保土ケ谷区)

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スクールカウンセラーによるいじめ防止の啓発について〈令和2年第1回 県議会定例会〉

2020年02月25日

【質問要旨】

社会が複雑化する中で、いじめのない環境づくりを教員だけで行うことは困難であり、専門的な立場の方の支援は欠かせないと思う。
そうした観点から、私はスクールカウンセラーに期待している。スクールカウンセラーは、子どもたちや保護者へのカウンセリング、教職員への助言、外部の専門機関との連携などを通じて課題の解決に当たる役割を担っており、特にいじめ問題については、カウンセリングを通じて、解決に寄与していると聞いている。スクールカウンセラーの役割は、発生している個別の事案に関わることが中心と承知しているが、いじめを未然に防止する観点から、多くの生徒や保護者に専門的な立場から直接話しかける啓発活動も有効ではないかと考える。
そこで、いじめ防止の観点から、スクールカウンセラーによる生徒や保護者への啓発活動について、どのように考えているのか、所見を伺いたい。(教育長)

【教育長 答弁】

教育関係について、お答えします。
スクールカウンセラーによるいじめ防止の啓発についてです。
いじめ問題への対応については、子どもたちの心理的な課題に着目した働きかけが大切という観点から、学校の教職員に加え、スクールカウンセラーなどの外部の専門家を活用することが重要です。
県いじめ防止基本方針では、学校におけるいじめ問題に対応する組織に、スクールカウンセラーなど外部の専門家を含めることとしています。
このスクールカウンセラーの役割には、いじめの未然防止や早期発見に向けた取組と、いじめを受けた児童・生徒に対応して、事案を迅速かつ適切に解決するための相談等があります。
しかし、スクールカウンセラーが実際に対応した事例をみると、多くがいじめを受けた子どものカウンセリングなど事案発生後の対応に留まっており、いじめの防止にまで踏み込んだ取組は少ない状況です。
そうした中で、いじめの認知件数が毎年度増加している状況を踏まえると、いじめ防止に向けた取組にスクールカウンセラーをより活用していく必要があります。
特に、スクールカウンセラーが持っている、人との関わりに必要なソーシャルスキルトレーニングや、怒りの感情と上手に付き合うアンガーマネージメントなどのスキルを、広く活用していくことが有効と考えています。
そこで県教育委員会では、スクールカウンセラーを講師とした、児童・生徒、保護者向けの講演会や、教職員を対象とした研修会などの開催を、県立学校や市町村教育委員会に積極的に働きかけていきます。
併せて、本年4月に開催する、全県のスクールカウンセラーを集める協議会において、こうした取組の大切さや、優れた実践事例を周知するなど、より効果的ないじめ防止の啓発活動が行われるよう取り組んでまいります。
以上でございます。

【要望】

スクールカウンセラーによるいじめ防止の啓発についてです。
専門的な立場からの生徒、保護者へのアプローチは、より効果的であると思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。
また、昨今の国の動きでは、教育現場でのいじめなどの問題に対応するために「スクールロイヤー」と呼ばれる専門の弁護士を各都道府県などに配置しようという動きがあります。
まだ活用のイメージが明確でないところもありますが、私はスクールロイヤーも新たないじめ対策として期待できると考えており、今後の国や他の自治体の動向を注視し、県としても、スクールロイヤーの導入効果などを研究し、必要に応じてスクールロイヤーの活用を検討するよう要望します。
スクールロイヤーに対する、国の財政支援は地方交付税措置となると伺っていますが、活用を推進するためには補助金の創設等、しっかりとした国の財政支援が必要になってくるかと思います。
そのあたりも機会をとらえて国に働き掛けていただきますよう、併せて要望します。

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