保育士の確保・定着について〈令和2年第1回 県議会定例会〉 | もちづき 聖子 立憲民主党 神奈川県議会議員(保土ケ谷区)

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保育士の確保・定着について〈令和2年第1回 県議会定例会〉

2020年02月25日

【質問】

保育所の利用を希望する保護者は、昨年10月に開始した幼児教育・保育の無償化の影響もあり、今後も増えることが考えられる。これまでの我が会派の代表質問や一般質問で述べたとおり、保育士が確保できず、定員まで子どもを受け入れられない保育所があるなど、保育士不足が顕在化している。待機児童を減らすためには、県内で働く保育士の確保に向けて、更なる取組が必要であり、今後、より多くの保育士を確保するためには、保育士養成施設で学ぶ学生への支援も重要である。また、県内で働く保育士を増やすためには、新たな保育士人材の確保と併せ、今、現場で働く保育士の離職を防止することも重要であり、保育士の定着のためには、処遇改善だけではなく、今後も働き続けたいと思える環境を整備する取組も必要と考える。
そこで、待機児童の解消に向けて、保育士の確保や定着を図るために、今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

【知事答弁】

次に、保育士の確保・定着についてお尋ねがありました。
待機児童の解消に向け、保育士の確保と定着を図ることは非常に重要です。
本県では、保育士の確保、定着を図るため、県独自地域限定保育士試験や、潜在保育士の復職支援、保育士の処遇改善など、様々な取組を行ってきました。
全国で唯一、年3回目の試験となる県独自試験については、周知に努めた結果、県内外の受験者が増加し、今年度の合格者は、昨年度の2.4倍の668人となりました。              
しかし、本県の保育士有効求人倍率は、昨年12月時点で4.37倍と、全国平均の3.83倍を上回っているほか、保育士養成施設の卒業者の約1割が、保育以外の分野に就職しているという実態もあり、保育士の確保・定着に向けたさらなる取組が必要です。
そこで、県では、養成施設の学生への取組として、来年度当初予算案に、保育関係者が一堂に会して、より良い実習の在り方を検討するための事業費を計上しました。
保育の魅力が伝わる実習を通して、学生の県内保育所等への就職を促進していきたいと考えています。
また、保育士の定着に関しては、全市町村が参加する保育対策協議会で、保育士の業務負担が大きい職場環境の改善が必要との意見が多く出ました。
そこで、来年度当初予算案に、保育所等にコンサルタントを派遣し、ICT化の支援など、業務改善を進める事業費を計上し、保育士の定着支援を行いたいと考えています。           
県としては、こうした取組を通じて、今後も市町村や関係機関と連携して、保育士を目指す方への支援や働きやすい職場環境づくりなど、保育士の確保、定着にしっかりと取り組んでまいります。

【要望】

私は保育の現場に約30年携わってきました。その実感として、子どもの豊かな心と体の成長を促し、見守り育てることは、喜びややりがいを感じる反面、危険や責任も伴い、心理的、肉体的な負担が多い仕事でもあります。保育の現場で今必要なのは、時間と心の余裕だと考えます。県におかれましては、保育者、保育者を目指す学生、運営者の声をしっかりと聴いて、多くの課題に粘り強く取り組んでいただきたいと要望いたします。

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